
- RisingStackの調査で開発者が挙げたのは、 本番環境におけるパフォーマンス、セキュリティ、デプロイの難しさです
- セキュリティやパフォーマンスの問題が、すべて「質の悪いコード」に起因するわけではありません。多くの場合、原因はプラットフォームやプロトコルの実装にあります
- アプリケーションサービスは、セキュリティとパフォーマンスの両方の問題に対処できます
- 自動化とセルフサービスに対応したサービス により、導入時の問題を軽減できます
何年もの間、「それならアプリがある」と言われてきました。これまでのところ、ほぼそのとおりだと感じています。アプリが必要になるとは思いもしなかったことにまで、アプリがあります。そして、いざ必要になって探してみると、まるで魔法のように見つかるのです。
今のところ、「それにはアプリケーションサービスがある」と言って回る人はいませんが、少なくともITの世界では、そう言ってもよいのかもしれません。私が何かをしたいとき、そのためのアプリがたいてい見つかるように、開発者が本番環境で何かを実行したり、課題に対処したりする際にも、そのためのアプリケーションサービスがたいてい存在するからです。
たとえば、セキュリティです。RisingStackの調査では、開発者が本番環境で最も大きな課題として挙げたのがセキュリティでした。
課題:セキュリティ
この調査では、セキュリティの何が具体的に課題となっているのかまでは掘り下げていません(質問すれば、実にさまざまな回答が得られるでしょう)。ただし、F5の「2018年版アプリケーションデリバリの現状」調査では、アプリケーション関連の職務に就く回答者(開発者)の38%が、今後1年間における最大のセキュリティ課題として「攻撃の高度化」を挙げています。また、26%がセキュリティ分野におけるITスキルの不足、23%がアプリケーション、特にWebアプリを攻撃から保護することの難しさを挙げています。
この観点から課題を捉えるなら(私のブログなので、そう捉えることにします)、それに対応できるアプリケーションサービスは確かに存在します。しかも、複数あります。仮想パッチを適用する場合や、既存の脆弱性が悪用されるのを防ぐ場合にも対応できます。
そして、そのような脆弱性は世の中に数多く存在します。問題は、侵害、不正アクセス、データ漏えいが起きるたびに、開発者の責任にされがちなことです。たとえ脆弱性がサードパーティ製ライブラリに存在していたり、プロトコルのパケットの奥深くに潜んでいたり、インターネット上の文字どおり数百万もの他のサイトで使用されているプラットフォームに存在していたりしてもです。しかし、こう思われるかもしれません。「でもLori、詳しく調べると、アプリケーションの79%を占めるライブラリに起因する既知の脆弱性は、わずか2%ではないですか」と。

それでも、特に注目を集めた侵害やデータ損失の中には、その2%に起因するものがあります。つまり、数百万人が共有するプラットフォームや共通ライブラリの脆弱性です。
A Webアプリケーションファイアウォール(年次調査で追跡している30種類のアプリケーションサービスの1つ)は、その両方に加え、攻撃者がアクセス権の取得、リソースの枯渇、データの窃取に利用する手段が増え続けている状況にも対処します。また、App access controlは、アプリケーションとそのデータだけでなく、それ自体にも価値がある認証情報を保護するレイヤーを提供します。注目すべき点として、年次調査の全回答者の75%が、オンプレミスとパブリッククラウドの両方でアプリケーションを保護するためにApp access controlを使用していると回答しています。
課題:パフォーマンス
同様に、パフォーマンスも開発者が常に制御できるものではありません。長期的な持続可能性を重視するコーディング規約が、アプリのパフォーマンスに影響することもあります。最も効率的なデータ構造や構文を使えない場合もあります。将来、別の担当者がそのコードを保守し、変更する必要があることを考慮しなければならないためです。また、キャパシティ、需要、ネットワーク状況、さらにはWindows MEを搭載した10年前のPCをどうしても手放そうとしない顧客など、制御できない要因が影響することもあります。
その課題にも対応できるアプリケーションサービスがあります(実際には複数あります)。TCP最適化、キャッシュ、圧縮から、負荷の高い暗号処理のオフロードまで、実に多彩な選択肢が用意されています。こうしたアプリケーションサービスはいずれも、パフォーマンスを向上させ、ユーザー満足度を高めるのに役立ちます。

すでに多くの方が、まさにこれらのサービスを活用してアプリの高速化とセキュリティ強化を図り、パフォーマンスとセキュリティという2つの課題に対処しています。
課題:デプロイ
しかし、開発者によると、本番環境で頭を悩ませるのはセキュリティやパフォーマンスの問題だけではありません。デプロイ、つまりアプリやアプリケーションサービスをどのように本番環境で稼働させるかも課題です。
これは、単一のアプリケーションサービスはもちろん、複数のアプリケーションサービスを連携させても解決できない、より大きな問題です。デプロイに伴う課題を解決するには、自動化とオーケストレーションに関する、より戦略的な取り組みに加え、Infrastructure as CodeのようなDevOpsの考え方を取り入れる必要があります。
従来のNetOpsをDevOpsの原則と手法を取り入れたものへと移行するには、組織的な取り組みが必要です。これにより、開発者を支援するために必要な変更を本番環境へデプロイするプロセスをコード化できます。
つまり、インフラストラクチャベンダーは、API対応のインフラストラクチャを提供するとともに、CLIではなくテンプレートやデプロイメントアーティファクトを利用する、より宣言的なモデルで運用できるようにする必要があります。
開発者が指摘する3つの課題のうち、デプロイは単一のツールやテクノロジーでは解決できないため、最も対処が困難です。手動中心のデプロイモデルから、将来を見据えた自動組み立てライン方式へとITを変革するには、関係者の連携と一丸となった取り組みが必要です。
開発者が抱える課題への対処が容易か困難かにかかわらず、3つの課題はいずれも本番環境でNetOpsによって対処できます。アプリケーションサービスを幅広く活用する場合でも、社内のデジタルトランスフォーメーションに重点的に取り組む場合でも、NetOpsは本番環境への移行に伴う負担を軽減し、関係者全員にとってより成功しやすいものにできます。
著者について

Lori MacVittieは、F5のOffice of the CTOに所属するDistinguished Engineer兼Chief Evangelistであり、アプリケーションデリバリ、自動化戦略、インフラストラクチャに関する深い専門知識を有しています。AIエージェントのガードレール策定、脆弱なマルチクラウドアーキテクチャの分析、スケーラブルなシステムの限界の検証など、複雑な事柄を明快にすることで知られています。アプリケーション開発、ITアーキテクチャ、ネットワークおよびシステム運用の分野で、30年以上にわたる業界経験を有しています。F5入社前は、受賞歴のあるテクノロジー編集者として活躍していました。 MacVittieはコンピューターサイエンスの修士号を取得しており、セキュリティ、クラウド、エンタープライズアーキテクチャにわたる分野で多数の著作を発表しています。また、テーブルトークゲームとビデオゲームをこよなく愛し、チーズについては遠慮なく強いこだわりを語ります。
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