AIの活用に取り組む組織が増えるにつれ、トレーニングや推論に使用するAIモデルをアプリケーションやデータに接続するため、APIへの依存度が高まっています。しかし、API接続が増えるほど、リスクも高まります。脅威アクターはAPIを悪用し、データを流出させたり、AIモデルをジェイルブレイクしたり、さらにはモデル自体を盗んだりする可能性があります。
1つのAIアプリケーションに、セキュリティチームが追跡しにくいAPIエンドポイントが数百存在する場合があり、構成はますます複雑化しています。Gartnerによると、API需要の増加分の30%以上はAIおよび大規模言語モデル(LLM)を使用するツールによるものになると予測されています(2026年まで)。1
AIに使用するAPIのセキュリティインフラを軽視してはなりません。高度なエクスプロイトからお客さまとAIへの投資を保護するには、これらのAPIについて、より慎重な精査に加え、固有の監視要件と認証要件を考慮する必要があります。
堅牢なAPIセキュリティが必要な理由
APIセキュリティがなければ、AIモデルはプロンプトインジェクションやモデル抽出に加え、可視化も制御もできないAPIであるシャドーAPIがもたらす混乱など、数多くの脅威にさらされます。シャドーAPIは、善意のチームメンバーが適切なセキュリティ監督を受けずに新しいAPIエンドポイントを作成することで生じる場合が多く、どのユーザーやシステムがどのAIモデルにアクセスしているかを追跡しにくくする死角を生み出します。
“APIセキュリティがなければ、AIモデルはプロンプトインジェクションやモデル抽出、さらにはシャドーAPIの無秩序な乱立など、数多くの脅威にさらされます。”
また、適切なガードレールがなければ、やり取りの際にAPIエンドポイントから個人を特定できる情報(PII)や知的財産が漏えいし、一見無害なプロンプトから意図した以上の情報が明らかになる可能性がある点にも注意が必要です。APIにレート制限がない場合、大量のリクエストによって過負荷となり、サービス拒否(DoS)攻撃を受けやすくなることで、サービス品質の低下やコンピューティングコストの増大につながる可能性もあります。
APIセキュリティで確認すべき5つの重要な要素
AIモデルとアプリを保護するには、検出、認証、AI固有の脅威によるリスクの高まりに対応する、APIセキュリティへの包括的なアプローチが必要です。以下の機能を優先してください。
- 継続的な検出では、AIサービスに接続する新しいAPIエンドポイントを監視し、リアルタイムの可視性を確保します。
- アクセス制御により、新しいAPIエンドポイントが適切な認証プロセスに従い、必要以上のアクセス権を付与しない最小権限の原則が適用されます。
- 入出力検証は、AIモデルに入出力されるすべてのデータをチェックし、悪意のあるプロンプトの入力や機密データの流出を防ぎます。
- レート制限はAPI呼び出しにしきい値を適用し、DoS攻撃などによるシステムの過負荷を防ぎます。
- 異常検知は、一般的な監視ソフトウェアと同様に、通常のトラフィックパターンに不審な挙動がないかを確認します。
AWSで包括的なAI保護を有効にする方法
AIを成功に導くには、開発とセキュリティの両方が欠かせません。Amazon Bedrock、Amazon SageMaker、Amazon CodeWhispererなどのサービスを利用すれば、一般的な基盤モデルを活用したり、AIを活用した開発によって独自のモデルを構築し、拡張したりできます。F5は、重要なAPIセキュリティを実現し、前のセクションで取り上げた5つの機能を統合する一連のソリューションによって、これらのAWSサービスを補完します。
最初に検討すべきソリューションは、F5 Distributed Cloud API Securityです。シャドーITによって作成された新しいAPIエンドポイントも自動的に特定し、マッピングします。これにより可視性が向上し、セキュリティポリシーをより容易に適用して、不正利用、データ漏えい、不正アクセスからAPIを保護できます。
次に、F5 Managed Rules for AWS WAFは、AWS Marketplaceで提供され、AWS WAFと統合できるよう設計された、事前構成済みルールセットのコレクションです。これらのAPI専用ルールセットは防御層をさらに強化し、最新の脅威に対応できるようF5のセキュリティ専門家が継続的に更新しています。
どちらのソリューションも、モデルへの不正アクセスを防止し、機密データと知的財産を保護するとともに、人間とマシンのいずれが利用する場合でも、正当な用途でAIを引き続き利用できるようにします。
確かな信頼と制御で、イノベーションを加速
AIの取り組みにおいて、AWSは基盤を、F5はセキュリティを提供します。F5ソリューションはCI/CDパイプラインと統合できるため、必要な保護を確保しながら、チームは迅速に開発を進められます。プロンプトインジェクションやモデル操作などの脅威、AIによる機密データ漏えいの可能性に対する懸念を軽減できます。
これらのソリューションはAWSクラウドに容易に導入でき、インフラストラクチャの可視性を高めることで、シャドーITが制御不能に陥る前に対処できるよう支援します。AWSとF5は、複雑さを増すAIへの対応を共同で支援し、成功に必要なすべてのデータソースとAPIを追加できるようにします。
詳しくは、F5 on Amazon Web Services (AWS)をご覧ください。
また、以前のブログ記事「AWSでAIトレーニング向けの高速でセキュアなデータパイプラインを構築」もご覧ください。
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1Gartner、「2026年までにAPI需要の増加分の30%以上が、AIおよび大規模言語モデルを使用するツールによるものになるとGartnerが予測」、2024年3月20日
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