サイバーリスクを増大させずにAIイノベーションを導入

F5エコシステム | 2024年2月14日

人工知能システムの開発はかつてないほど容易になり、経営陣もその活用を早く始めたいと考えているかもしれません。AIの導入は、ビジネスをモダナイズするこれまでにない機会をもたらす可能性があります。たとえば、次のことが可能です。

  • 新たなビジネスインサイトを引き出し、コスト削減と収益拡大につなげる
  • 新しい製品やサービスにつながる革新的なビジョンを切り拓く
  • 先行者優位を獲得できる新たな市場を創出

しかし、AI開発は驚異的な速さで進んでおり、複雑なハイブリッドまたはマルチクラウドインフラストラクチャでAIシステムを維持することは、困難なうえにコストもかかります。多くの企業と同様に、ITチームやセキュリティチームがすでに手いっぱいであれば、積み上がった既存の技術スタックに新たな複雑なテクノロジーを追加するのは、気が遠くなるような課題です。しかし、必ずしもそうである必要はありません。マルチクラウドAIワークロードの構築、維持、セキュリティ確保を容易にする、現在利用可能なソリューションについてご紹介します。

ステップ1:AIのリスクを理解する

AIベースのアプリは、内部に高度な機能を備えている場合もありますが、データを活用する他の最新アプリと同様に、人間やボットに起因する次のような幅広いサイバーリスクや危険にさらされています。

  • 不正アクセス:審査されていないAIアプリケーションインターフェース(シャドーAPI)は、意図せず悪意のある攻撃者に公開され、アクセス可能になる場合があり、モデルやトレーニングデータへの不正アクセスや悪用につながるおそれがあります。
  • モデルの悪用: 悪意のある攻撃者は、AIモデルに繰り返しクエリを送信して複製し、競争上の目的や悪意のある目的に利用できるコピーを作成する可能性があります。また、モデルインバージョンを使用してAIモデルの特性を再構築したり、新たなトレーニングデータセットを作成したりすることで、機密情報が明らかになる可能性もあります。
  • レート制限とコスト超過:一部のAIモデルは、厳格なレート制限がないと過剰に使用される可能性があります。その結果、サービスの品質低下、ブルートフォース攻撃、さらには本格的なサービス拒否攻撃につながるおそれがあります。悪用は、サービスの中断に加えて、多額のコストを招く可能性があります。
  • 新しいデプロイモデル:AIワークロードを適切に運用するために必要な分散アーキテクチャやエッジデプロイメントは、馴染みがない場合があります。こうした多様な環境全体で一貫性とセキュリティを維持することが課題となります。

これらのリスクに対処するには、インフラストラクチャ全体で、適切なアクセスレベル、データ保護対策、アプリセキュリティ制御、API認可方式、パフォーマンス向上のための構成を設定し、適用する必要があります。

ステップ2:複雑さを最小限に抑える

開発ライフサイクルの各段階で、安全かつ高性能なAIソリューションの運用に必要な分散環境の構築、接続、保守はさらに複雑になります。この複雑さを大幅に軽減する方法の1つが、コンテナの活用です。コンテナは必要なリソースが少なく、さまざまな環境に迅速にデプロイできます。

複雑さを軽減するもう1つの鍵は、開発とデリバリーを統合したプラットフォームです。これにより、AIモデルやアプリの開発に携わる多くのチームが、効率的に連携して作業できるようになります。また、AIモデルのトレーニングや、多岐にわたるインフラストラクチャ全体へのAIデータとアプリケーションのデプロイといった複雑なプロセスも簡素化できます。

統合プラットフォームは、シンプルな構成とクラウドまたはオンプレミスへの導入により、チームが開発と管理の課題を克服できるよう支援します。ただし、そのプラットフォームには、プロセスのあらゆる段階にセキュリティを組み込むことも必要です。

ステップ3:セキュリティを統合

APIはAIベースのアプリの運用に不可欠な接続であるため、重大なリスクとなる可能性があります。AIモデルとアプリのデプロイにAPIセキュリティを組み込むことで、セキュリティと可用性を維持できるだけでなく、ガバナンスも強化できます。

分散型アプリやエッジで稼働するアプリには、クラウド間やお客さま拠点間でシームレスに運用しながら、脅威や不正アクセスからアプリとデータを保護するためのセキュアな接続が必要です。アプリとAIモデルには、ボットから脆弱性に至るまで、さまざまなセキュリティ脅威への対策も必要です。Webアプリ向けに設計された保護レイヤーを追加することで、処理速度の低下やデータ侵害につながる攻撃を防止できます。

今すぐAIソリューションを保護

AI搭載アプリは大きな変革をもたらしますが、すでに使い慣れているモダンアプリとの共通点も数多くあります。現在利用可能なソリューションを活用することで、ビジネスのモダナイゼーション目標に沿ったAIソリューションを提供する際のリスクに対処できます。

F5とRed Hatは緊密に連携し、IT、データサイエンス、アプリケーション開発、セキュリティの各チームが協力しやすい環境を整え、高性能なソリューションを安全かつ迅速に提供することに注力できるよう支援しています。

使い慣れたプラットフォーム上でAIワークロードの構築と保守を容易にする、Red Hat OpenShift AIについてご紹介します。F5の強力なアプリセキュリティによりAIワークロードも保護され、Red Hatとの既存のパートナーシップを活用できます。高速でインテリジェントかつセキュアなアプリを構築できるという確信を持って、AIの世界を活用しましょう。F5とRed Hatの詳細はこちら。

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著者について

Frank Strobel
Frank Strobelテクノロジーアライアンス担当シニアディレクター | F5

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