F5 NGINX Oneがプラットフォーム運用チームの現実的な課題解決を支援する方法

NGINX | 2025年1月24日

プラットフォーム運用チームは、Kubernetesクラスターとクラウドネイティブ環境の管理において中心的な役割を担い、開発者がより迅速に作業を進めながら自律性を高められるよう支援します。しかし、これを実現するには現実的な課題が伴います。構成ドリフトへの対応、バージョン管理の自動化、パッチの円滑な適用、証明書の管理などが日々の悩みとなっています。特にアプリケーションデリバリー層では、開発者にセルフサービスでの対応が求められるようになった一方、一般に経験や専門知識が十分ではないため、対応が困難です。

プラットフォームエンジニアには、大規模な分散型サービス拒否(DDoS)攻撃の緩和や、インシデントおよびセキュリティ侵害への対応など、緊迫した状況でセキュリティチームやネットワークチームとの連携に役立つツールを選定し、その導入を推進することも求められます。規制が増える中、プラットフォーム運用チームとその担当者は、クラウド、オンプレミス、Kubernetes、ハイブリッドなど、広範に分散した多様な環境に展開されるすべてのアプリケーションが、あらゆる規制に完全に準拠できるようにするうえで重要な役割を担います。

“NGINX Oneは、チームが事後対応型の管理やサイロ化された役割から、プロアクティブな最適化と円滑なコラボレーションへ移行できるようにすることで、最新のアプリケーションデリバリの効率性、セキュリティ、透明性、拡張性を高めます。”

人工知能(AI)アプリケーションが加わると、こうした課題はさらに複雑になります。大量のデータとコンピューティングリソースを必要とする機械学習やAI推論により、新たなアプリケーションデリバリーパターンが生まれ、アプリケーションインフラストラクチャにもまったく新しい要件が求められています。以前は比較的容易だったCPU、GPU、DPU、TPUなどのハードウェア選定でさえ、今では運用コストを大きく左右するほか、セキュリティや開発者の生産性を飛躍的に向上させる可能性があります。Platform Operationsチームは、従来世代のアプリケーションに対する責務を果たすだけでなく、この新たな世界にも対応しなければなりません。Platform Opsチームにとって、アプリケーションデリバリーバリューチェーン(ADVC)は特に重要です。その原則であるオーナーシップの一元化、セキュリティの統合、パフォーマンスの重視、自動化と簡素化が、包括的なプラットフォームビジョンと緊密に整合しているためです。

F5 NGINX Oneは、すべてのアプリケーション環境とインフラストラクチャ環境にわたり、標準化されたテンプレートと統合ツールを使用してチーム間の連携を促進するための重要なレイヤーを提供します。本記事では、NGINX Oneがこれをどのように実現し、オペレーショナルエクセレンスとイノベーションの推進、リスクの低減にどう活用できるかを解説します。

複雑さを軽減し、生産性とセキュリティを向上

プラットフォーム運用チームは、モダンアプリケーションの提供に必要な4つの役割(ネットワーク運用、セキュリティ運用、アプリケーション開発、開発者向け運用)の間で、重要な仲介役および調整役を担います。ただし、その役割は単なる仲介にとどまりません。従来のIT運用から、デジタルトランスフォーメーションを戦略的に推進する存在へと進化し、組織が安定性とセキュリティを維持しながら迅速にイノベーションを実現できる環境を整える責任を担っています。プラットフォーム運用は技術上の責務ですが、デジタルトランスフォーメーションが進む現代では、イノベーションを加速すると同時に、テクノロジー投資のROIを向上させ、実行上のリスクとセキュリティリスクを低減することで、ビジネスの成功に直接貢献できます。

Platform Opsチームは、単に問題を解決するだけでなく、イノベーションを促進する役割も担っています。組織全体を保護しながら、開発チームが能力を十分に発揮できる環境を整備することが求められます。Platform Operationsのリーダーは、アプリケーションの開発・デプロイツールを選定・管理し、開発者向けの「標準化された推奨手順」とガードレールを整備するとともに、セキュリティのベストプラクティスを支援し、AI機能を含むことが増えているアプリケーション開発とAPI開発のイノベーションを実現する必要があります。また、セキュリティチームやネットワークチームと常に情報を共有し、関係するすべてのチームが使用するアプリケーションのデリバリ、管理、セキュリティのためのツールを開発することも求められます。アプリケーションの分散化が進み、環境が多様化して構成要素が増えるにつれ、この役割はますます難しくなっています。

プラットフォーム運用の変革

NGINX Oneは、あらゆる環境でアプリケーションを安全に配信するために使用されるすべてのNGINX製品を統合した、アプリケーションデリバリープラットフォームです。オープンソース版、商用版、Kubernetes環境のすべてのNGINXインスタンスを管理、監視、保護するためのSaaSベースのコンソールが含まれています。

SaaSコンソールでは、NGINXインスタンスを簡単かつ自動的に検出できます。インスタンスをNGINX Oneにリンクすると、コンソールとNGINX One APIですべてのインスタンス情報を単一の記録システムに集約できます。この情報は、F5 Distributed Cloud Servicesコンソール、またはオブザーバビリティ、アプリケーションパフォーマンスの追跡、アプリケーションコンポーネントの管理に使用するサードパーティ製ツールで利用できます。NGINX Oneは、数百種類の利用可能なメトリクスを通じてアプリケーションの動作状況を包括的に把握できる、重要な統合・可視化レイヤーを提供します。

Platform OpsチームにとってのNGINX Oneのメリットには、環境の一元化、セキュリティ統合、パフォーマンス最適化、すべての環境にわたるチーム間コラボレーションなどがあります。具体的な機能は次のとおりです。

  • 標準化されたデプロイテンプレート:NGINX構成用のテンプレートを簡単に作成・管理できるため、すべてのデプロイで一貫性を確保し、ベストプラクティスを適用できます。
  • 環境をまたぐ構成管理を簡素化:構成を一元管理できるため、変更を容易に追跡し、一貫性を維持できます。
  • ポリシー適用の自動化:セキュリティ、パフォーマンス、リソース使用率に関する組織のポリシーを定義し、自動的に適用できます。
  • 構成ドリフトの低減:定期的な自動チェックにより、構成が確立された標準に準拠した状態に保たれ、逸脱があれば迅速に特定できます。
  • CVEとセキュリティ脆弱性の可視化:すべてのNGINXインスタンスを対象にセキュリティ脆弱性を自動的にスキャンして報告し、深刻度評価と修復に関する推奨事項を提示します。
  • セキュリティポリシー適用の自動化:開発環境から本番環境まで、すべての環境でセキュリティポリシーを一貫して実装し、適用できます。
  • ゼロトラスト実装のサポート:証明書管理や認証制御など、ゼロトラストアーキテクチャを実装するための機能を標準搭載しています。
  • リアルタイムのアプリケーションパフォーマンス監視:詳細なメトリクスと分析により、アプリケーションのパフォーマンス、レイテンシー、スループットを把握できます。
  • ボトルネックと最適化機会の特定:高度な分析により、パフォーマンス上の問題を特定し、最適化戦略を提案できます。
  • リソース使用状況の追跡:すべてのNGINXインスタンスにわたり、CPU、メモリ、ネットワークリソースを包括的に監視します。

ビジネス価値の創出

NGINX Oneを導入することで、プラットフォーム運用チームはビジネス価値を高めることができます。主なメリットは次のとおりです。

  • 運用負荷の軽減:検出、構成、ポリシー適用を自動化することで、反復的な手作業を最小限に抑え、アプリケーションパフォーマンスの向上やインフラストラクチャの効率的なスケーリングといった戦略的目標に注力できます。
  • 問題解決の迅速化:アプリケーションデリバリースタック全体を一元的に可視化することで、問題をより迅速に特定して解決できるようになり、ダウンタイムの短縮とユーザー満足度の向上につながります。これにより、需要のピーク時や予期しない障害の発生時でも、重要なサービスの可用性を維持しやすくなります。
  • 開発者の生産性向上:Platform Opsチームは、ツール、プラクティス、ワークフローを標準化することで、開発者がアプリケーションをより迅速かつ一貫して構築、デプロイできる環境を整え、「属人的な知識」の習得に費やす時間を削減します。
  • セキュリティ態勢の強化:リアルタイムの脅威検知、ポリシーの自動適用、堅牢な暗号化などの統合セキュリティ機能により、脆弱性に先回りして対処し、規制基準への準拠を確保します。
  • コストの最適化:リソースの使用状況とパフォーマンスに関する高度なインサイトにより、組織は無駄を排除し、インフラストラクチャを適正規模に調整して、スケーリングについて十分な情報に基づく意思決定を行えます。特に、マルチクラウド、AIアプリケーション、Kubernetesなど、コストの算出が難しい場合がある環境で効果を発揮します。

NGINX One + Platform Ops:理想的な組み合わせ

F5 NGINX Oneは、モダンなアプリケーションデリバリを効果的に管理するために必要なツールと可視性を提供し、プラットフォーム運用のあり方を変革します。チームが事後対応型の管理やサイロ化された役割から、プロアクティブな最適化と円滑なコラボレーションへ移行できるようにすることで、NGINX Oneはモダンなアプリケーションデリバリの効率性、セキュリティ、透明性、拡張性を高めます。

アプリケーションデリバリー機能を強化しながら運用の複雑さを軽減したいプラットフォーム運用チームに、NGINX Oneは最新のアプローチに即した包括的なソリューションを提供します。単にNGINXインスタンスを管理するだけではありません。複雑さを増すデジタル環境において、組織のニーズにより的確に対応できるよう、プラットフォーム運用チームを支援します。

NGINX Oneと新しいApplication Delivery Value Chainフレームワークが、アプリケーションとAPIのデリバリーに関する課題の解決にどのように役立つかをご覧ください。eBookをダウンロード。

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著者について

Michelle Ensey
Michelle Enseyシニアマネージャー(プロダクトマネジメント) | F5 NGINX

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