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2020年版アプリケーション サービスの状況:アプリケーション、自動化、アーキテクチャ

Lori MacVittie サムネール
Lori MacVittie
Published February 11, 2020

ようやく終わりました。アプリケーション サービスの状況調査に対して2600件を超える回答を数か月かけて分析した結果、デジタル トランスフォーメーションが世界中の組織に与えている影響について興味深い洞察を得ることができました。

回答を分析してわかったのは、企業が技術変革の取り組みを進めているということです。5人中4人のエグゼクティブが、デジタル トランスフォーメーションの取り組みを実行しており、こうした取り組みの結果、自動化とセキュリティを最優先とするクラウドネイティブ アーキテクチャとアプリケーション サービスの採用が進んでいると回答しています。

そして、スピードが加速しているのです。企業のアプリケーション ポートフォリオは、平均して15%が最新のマイクロサービス ベースのアプリケーションで構成されています。これは、モノリシック/メインフレームでホストされたアプリケーションの11%よりも多くなっています。あらゆる業界で新しいアプリケーションに関するバックログが非常に多いという報告を考慮すると、企業のポートフォリオの中で最新のアプリケーションがこれほど大きな割合を占めるようになったことは、驚きとしか言いようがありません。

クラウドネイティブ アーキテクチャの台頭を軽視すべきではありません。自動化の採用からアプリケーション サービスの導入まで、そのすべてに与える影響は小さくありません。クラウドネイティブ インフラストラクチャ上のクラウドネイティブ アプリケーションの相互依存性は、オンプレミスのアプリケーション サービス フォーム ファクターの選択に関する調査結果で明らかになっています。2018年にアプリケーション サービスをコンテナで導入したいと回答したのは、わずか9%でした。それが、2019年には14%に増え、今回の結果では19%に上りました。平均的なアプリケーション ポートフォリオに占めるクラウドネイティブ アプリケーションの割合をわずかですが上回っています。この選択は、サービス メッシュ、イングレス管理、サービス ディスカバリ、APIゲートウェイなどの関連するアプリケーション サービスの導入率に明確に表れています。

そしてそれは、アプリケーション サービスの導入と運用を担当する人の役割にも表れています。企業のアプリケーション ポートフォリオに占めるクラウドネイティブ アプリケーションの割合が増えるにつれて、DevOps担当者が、それに付随するアプリケーション サービスの導入と運用に関して担う責任が拡大していることがわかりました。

そして、デリバリ パイプラインを自動化するために使用するツールも彼らが決めています。現在、パイプラインの自動化とオーケストレーションに使用されているツールの上位3つは、Python(30%)、Ansible(25%)、GitHub Enterprise(13%)です。

驚くべきは、これらのクラウドネイティブ アプリケーション サービスの導入率が、単にパブリック クラウドで行われているわけではないことです。オンプレミスとパブリック クラウドでの導入率は、どのクラウドネイティブ アプリケーション サービスでもほぼ同じなのです。クラウドネイティブなのはパブリック クラウドに導入されるアプリケーションだけではないこと、そしてアーキテクチャ上のインパクトは今後何年にもわたって企業のデータセンタに及ぶことを証明しています。

自動化の採用も、最先端のアーキテクチャやデジタル トランスフォーメーションの取り組みと密接に関係しています。今年は、デプロイメント パイプラインの4つの主要コンポーネントすべてにおいて自動化の一貫性が高まりました。興味深いのは、5つの世代別アプリケーション アーキテクチャのうち、モノリス/メインフレームとクラウドネイティブの両方が、デプロイメント パイプラインの自動化と統計的に高い相関性があることです。従来型アーキテクチャとモバイルアプリに関しては、ほとんどが手動パイプラインです。

私たちは、自動化は最新のアーキテクチャに関連するものだと考えていたので、モノリスやメインフレームについても登場したのは意外でした。結論としては、一部のアプリケーションはビジネスにとって非常に重要であるため、常時アップタイムとアップグレードをサポートするために運用をモダナイズする必要があるということです。

このように、ビジネスの基盤としてアプリケーションが重要であり、多くの場合、それに依存している一方で、セキュリティ スキルの不足が自己申告されていることには違和感を覚えることでしょう。回答者が報告したスキル不足分野の第1位はアプリケーション セキュリティでした。さらに不安なのは、セキュリティ担当者の56%が、最大のスキル不足としてアプリケーション セキュリティを挙げていることです。これが、今後数年間で組織が取り組む必要のある課題であることは間違いありません。アプリケーションの重要性は高まる一方であり、アプリケーションのセキュリティは成功への鍵にも障壁にもなりうるからです。

今年のレポートは盛りだくさんで、1回のブログでは紹介しきれませんので、ぜひレポートをダウンロードしてご覧ください。また、私や共著者のCindy Borovickが今後投稿するブログや、主任クラウド エバンジェリストのTim Wagnerの洞察もぜひご覧ください。

2020年へようこそ!