今日の急速に変化するテクノロジー環境において、分散アプリケーション環境への移行は避けられないものとなっています。マルチクラウドアーキテクチャの登場に加え、マイクロサービスベースのアプリケーションとエッジコンピューティングが普及する中、組織は柔軟性、拡張性、パフォーマンスを高めるために新たなパラダイムを取り入れています。しかし、この移行には、特にセキュリティの領域で特有の課題が伴います。本ブログでは、進化するアプリケーションセキュリティ、分散アプリケーションの保護におけるネットワークファイアウォールの限界、そして企業のデジタルインフラストラクチャを保護するうえでアプリケーションおよびAPIセキュリティソリューションが果たす役割の拡大について解説します。
分散クラウドの台頭
Gartnerの分散クラウドという概念は、業界で引き続き注目を集めています。組織が複数のクラウドプロバイダーを活用し、エッジコンピューティングのリソースを利用するようになる中、アプリケーション設計の分散化が進み、実際の導入形態として定着しています。分散クラウドでは、パフォーマンスとレイテンシーを最適化しながら、さまざまな場所にあるリソースをシームレスに統合できます。デジタル時代に俊敏性と競争力を維持するには、このトレンドを取り入れることが企業にとって不可欠です。
分散環境におけるセキュリティの課題
高度に分散した環境にアプリケーションサービスが分散するにつれ、セキュリティ対策はかつてないほど複雑になっています。ネットワークセキュリティやネットワークファイアウォールなどの従来のアプローチでは、高度なレイヤー7ベースの攻撃から保護するうえで限界があります。こうした攻撃はアプリケーション層の脆弱性を悪用し、従来の境界防御を回避します。そのため、組織はより包括的で多層的なセキュリティ戦略を採用する必要があります。
モダンアプリケーションの特性とセキュリティ強化の必要性
分散環境は多くの場合、モジュール性、拡張性、相互接続性を考慮して設計された、マイクロサービスベースのモダンアプリケーションで構成されています。このアーキテクチャには多くの利点がある一方で、新たなセキュリティリスクも生じます。各マイクロサービスが潜在的な攻撃対象領域となるため、専門的なセキュリティ対策が必要です。さらに、こうしたアプリケーションは動的に変化するため、新たな脅威に適応して保護できるセキュリティソリューションが求められます。
アプリとAPIのセキュリティソリューションでネットワークファイアウォールを補完
分散アプリケーション環境で包括的なセキュリティを実現するには、従来のネットワークファイアウォールをアプリおよびAPIセキュリティソリューションで補完する必要があります。ネットワークファイアウォールは、ネットワークポリシーの適用やネットワークスタックの下位レイヤーにおけるトラフィック検査に優れていますが、アプリケーションレイヤーの脅威の検知と緩和には対応しきれない場合があります。F5 Distributed Cloud Web App and API Protectionなどのセキュリティソリューションは、このギャップを埋めるとともに、Palo Alto Networksなどのサードパーティ製ネットワークファイアウォールの挿入にも対応します。
ギャップを埋める:見逃された脅威をアプリセキュリティで検知
アプリケーションセキュリティソリューションは、クロスサイトスクリプティング(XSS)、SQLインジェクション、APIの悪用など、レイヤー7を標的とする攻撃から保護するための高度な機能を提供します。アプリケーショントラフィックの内容と挙動を検査することで、本番環境のAPIエンドポイントを検出し、従来のファイアウォールでは見逃す可能性のある攻撃を防止できます。さらに、アプリケーションの可視化、脅威インテリジェンス、きめ細かなアクセス制御などの機能により、分散したアプリケーション環境をより効果的に保護できます。
まとめ
組織がマルチクラウドやエッジにまたがる分散アプリケーション環境、すなわちDistributed Cloudの導入を進めるにつれ、すべてのレイヤーにわたる堅牢なセキュリティ対策が不可欠になります。ネットワークファイアウォールは企業ネットワークの保護に重要な役割を果たしますが、アプリケーションを標的とするレイヤー7ベースの攻撃への対策には限界があります。従来のネットワークセキュリティ対策と併せて、アプリケーションおよびAPIセキュリティソリューションを統合することで、最新のアプリケーションを包括的に保護できます。業界でDistributed Cloudの重要性が認識されるなか、進化する脅威に対するレジリエンスを維持するには、包括的なセキュリティアプローチの採用が極めて重要です。
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