現代のデジタル環境においてIT環境が複雑化し続ける中、アプリケーションのセキュリティと信頼性を確保することが極めて重要です。特に、機密データを扱う組織や規制対象業界で事業を展開する組織には、厳格なセキュリティ基準を満たす堅牢なソリューションが必要です。FIPS対応のF5 rSeries r5920-DF と r10920-DF は、コンプライアンスに準拠したセキュアなアプリケーションデリバリを実現できるよう組織を支援します。
FIPS準拠について
連邦情報処理標準(FIPS)は、米国商務省の一機関である米国国立標準技術研究所(NIST)が発行する一連のガイダンスと要件です。これらの標準では、非軍事政府機関、および関連機関と取引する政府請負業者やベンダーが採用・使用する文書処理、暗号化アルゴリズム、その他の情報技術に関する標準を規定しています。特にFIPS 140-2は、暗号モジュールのセキュリティ要件を規定する米国政府のコンピューターセキュリティ標準です。
ここで「FIPS-ready」と呼ぶハードウェアは、最終認証を取得するため、NIST暗号モジュール認証プログラム(CMVP)に試験結果を提出する独立認定試験機関で現在試験中のものです。r5920-DFおよびr10920-DFには、暗号鍵の保存用としてMarvell NITROX III CNN35XX-NFBE HSMがプリインストールされており、同じHSMモデルを搭載した前世代のF5 ADCと同様です。(詳細については、以下の*注記を参照してください。)
F5 rSeries r5920-DFおよびr10920-DF
新しいr5920-DFおよびr10920-DFアプライアンスはFIPS対応の準備が整っており、安全で堅牢かつ信頼性の高いソリューションを提供するというF5の取り組みを示しています。これらの高性能プラットフォームは、厳格なセキュリティ基準を満たしながら、最高水準のアプリケーションサービスを提供します。このアプローチにより、組織は重要なデータとアプリケーションのセキュリティを確保し、最適なパフォーマンスと常時可用性を維持できます。
セキュアな暗号化:FIPS準拠のアルゴリズムと、F5 rSeriesに実装されたMarvell NITROX III CNN35XX-NFBE HSMにより、機密データの機密性と完全性が確保されます。これは、個人を特定できる情報(PII)や財務データなど、機密指定された情報や規制対象の情報を扱う際に特に重要です。
信頼できる認証:FIPSへの準拠には、強力な多要素認証や安全な鍵管理など、堅牢な認証メカニズムが必要です。r5920-DFとr10920-DFにより、組織は厳格なアクセス制御を適用し、許可されたユーザーのみがアプリケーションやサービスを操作できるようにします。
規制コンプライアンス:医療分野のHIPAA(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)や金融分野のPCI DSS(ペイメントカード業界データセキュリティ基準)など、多くの業界や政府機関には固有の規制要件があります。FIPS対応のr5920-DFとr10920-DFは、組織がこれらの規制を満たし、業界のベストプラクティスに準拠していることを示すうえで役立ちます。
高度な脅威対策:F5のrSeriesは、高度なネットワークおよびアプリケーション保護により、重要なアプリケーションに最高レベルの信頼性、セキュリティ、アクセス制御を提供し、脅威環境全体にわたる攻撃を緩和します。
拡張性とパフォーマンス:優れたセキュリティ機能に加え、F5 rSeriesは拡張性とパフォーマンスにも優れています。効率性の高いアーキテクチャにより、大量のトラフィックを処理できます。また、より多くのFPGAとECC暗号、CPU使用率の向上、アプリケーションサービスを1つのプラットフォームに統合するマルチテナントアーキテクチャを通じて、最適なアプリケーションパフォーマンスと拡張性を確保します。F5 rSeriesなら、将来のパフォーマンスニーズを今から見据えて計画し、増大するキャパシティ要件に合わせて拡張できます。
機密データを扱う政府機関、請負業者、民間企業のいずれに対しても、F5 rSeriesは、進化するセキュリティニーズとパフォーマンス要件に対応できる最先端のソリューションを提供します。セキュリティと拡張性を兼ね備えたF5 rSeries r5920-DFおよびr10920-DFは、拡大を続ける今日のデジタル環境において優れた選択肢となると同時に、高パフォーマンスで拡張性とセキュリティに優れたADCを提供するというF5のコミットメントをさらに確かなものにします。
参考資料
- rSeriesデータシート
- F5 DevCentral YouTubeチャンネルで公開中のFIPS対応準備済みF5 rSeriesデモ
*注:Marvell NITROX III CNN35XX-NFBE HSMモデルは、ハードウェアユニットとして以前にFIPS認証を取得していますが、インストールされる最新バージョンはv2.08-12であり、現在は「FIPS認証手続き中」です。詳細は、こちらのCMVPをご覧ください。
ファームウェアバージョン2.08-12を搭載したMarvell NITROX III CNN35XX-NFBE HSMは試験済みで、その結果は2022年初頭にNISTへ提出されました。試験結果は2022年5月10日以降、「Coordination」段階にあります。「Coordination」段階とは、Validation証明書が発行される前のNIST CMVPによる審査待ちの状態を意味します。
NIST CMVPで大幅な遅延が生じているため、F5およびMarvellは、Validation証明書を取得できる時期を保証できません。ただし、独立試験機関によるHSMの試験が正常に完了し、その結果が審査のためNISTに提出済みであることは確認しています。
また、NISTでのモジュールの審査が進む中、Marvellが最終的なValidation証明書を取得するために、ファームウェアのバージョンを更新する可能性があることにご留意ください。今後、最終的に検証されたバージョンを使用するには、HSMのファームウェアのアップグレードが必要になる場合があります。
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