組織が導入するエージェントの数が増えるにつれ、導入後のエージェントの動作やアクセス可能な対象をどのように管理するかが課題となっています。この課題に対応するため、Google CloudはAgent Gatewayを発表しました。これはGemini Enterprise Agent Platformのネットワークおよびガバナンスを担う重要なコンポーネントであり、AIエージェントによるツール、データ、サービスへの接続を管理するために設計されています。
Agent Gatewayは、エージェントとツール間の通信を管理できる一元的なレイヤーとして機能します。個々のエージェントに組み込まれた制御に依存するのではなく、複雑化するAIエコシステム全体のやり取りを一元的に統制・監視できるようになります。今回の提供開始に伴い、F5はAIセキュリティレイヤーとの統合にいち早く対応するパートナーの1社として、エージェント間のやり取り全体にランタイム保護を拡張します。
F5との統合は、Agent Gatewayを取り巻く幅広いパートナーエコシステムを反映したものです。組織は、クラス最高のセキュリティおよびアイデンティティソリューションを単一の制御レイヤーに統合できます。このモデルにより、お客さまは固有の要件に適したツールを使用して、ガバナンスとランタイム保護を拡張できます。
あらゆる場所のあらゆるエージェントにF5 AI Guardrailsを
Agent Gatewayは、組織が独自のアプローチでAIシステムを保護できるよう、カスタム統合をサポートする設計となっています。AIセキュリティレイヤーに統合された最初のパートナーとして、F5 AI Guardrailsを選択できます。選択すると、エージェントのトラフィックが検査とポリシー適用のためにルーティングされます。初期設定後のセキュリティ管理は、Googleのインターフェースではなく、F5 AI Guardrails環境内で行います。
エージェントが単一の環境だけで動作することはほとんどないため、F5 AI Guardrailsとの統合により、組織はGoogle Cloud、オンプレミスシステム、ハイブリッド環境全体に同じ保護を適用できます。これにより、インタラクションが発生する場所にかかわらず、一貫したGuardrailsに基づいて評価されるため、環境ごとにポリシーを再設定する必要がなくなります。新しいエージェントを導入すると、これらの制御が当初から継承されるため、運用の複雑さを増すことなく、安全なスケール拡大を図れます。
エンタープライズにとってエージェントゲートウェイモデルが重要な理由
エージェントが担う責任が増えるにつれ、より多くのシステムへのアクセスが必要になります。こうしたアクセスによってエージェントの有用性が高まる一方、リスクも増大します。たとえば、ベンダーとのやり取りを担うよう設計されたエージェントには、メール、社内文書、共有ストレージへのアクセスが必要になる場合があります。適切に機能するには、限定的なデータセットを超える範囲を参照する必要があることも多いため、リスクを生じさせずにエージェントが閲覧または実行できる内容を制御することは困難です。
エージェント単位でリスクを管理する方法では、規模の拡大に対応できません。エージェントを追加するたびに、新たな設定と潜在的な障害点が増えます。F5 AI GuardrailsとAgent Gatewayの統合では、一元的な適用ポイントを導入することで、この課題を解決します。各エージェントに制御機能を組み込む代わりに、組織は単一のレイヤーでやり取りを管理し、すべてのエージェントに一貫してポリシーを適用できます。
“組織が個別のAIユースケースから、事業全体で稼働するエージェントシステムへと移行するにつれ、課題は、エージェント間のやり取りをリアルタイムでどのように管理し、保護するかへと移ります。Agent Gatewayとの統合により、F5 AI Guardrailsをその制御レイヤーに直接組み込み、あらゆる環境のあらゆるエージェントに対して、ランタイムセキュリティを一貫して適用できるようにします。”
Jimmy White、エンジニアリング担当バイスプレジデント、F5
Agent Gatewayモデルの主なメリットは、エージェントの構築方法とガバナンスの方法を分離できることです。F5 AI Guardrailsは、エージェントのトラフィックを単一の制御ポイント経由でルーティングし、F5でポリシーを一元的に定義・管理することで、この分離を支援します。このアプローチにより、開発者はエージェント機能の構築に集中でき、セキュリティチームはポリシーを独立して管理できます。その結果、作業の重複を減らし、各エージェントにセキュリティロジックを組み込む必要をなくせます。また、組織内でエージェントを導入するチームが増えても、一貫性を維持しやすくなります。
拡張可能なエージェント型システムのガバナンス
Agent Gatewayの提供開始は、エージェント型システムのガバナンス強化に向けた、より広範な動きを反映しています。そのAIセキュリティレイヤーは、エージェントの規模拡大に伴うエージェント間のやり取りを組織が管理できるよう支援します。このレイヤーに統合する最初のパートナーの1社として、F5 AI Guardrailsは、エージェントの実行場所を問わず、一貫した保護を適用する手段を組織に提供します。エージェントの導入が拡大し続ける中、このような統合は、企業がAIの活用範囲を広げながら管理を維持するうえで、重要な役割を果たします。
F5のAIランタイムセキュリティソリューションについて詳しくは、こちらをご覧ください。
著者について

Kunal Anandは、最高製品責任者としてF5の製品部門を率いています。製品のビジョン、戦略、実行を統括し、重要な課題を解決して優れた顧客体験を生み出す画期的なソリューションの開発を推進しています。前職の最高技術・AI責任者としては、F5のテクノロジーおよびAIに関する戦略とビジョンを策定しました。 F5入社以前は、Impervaで最高技術責任者と最高情報セキュリティ責任者を兼任していました。2013年に共同創業したアプリケーションセキュリティのスタートアップPrevotyが2018年に買収されたことを機に、Impervaに加わりました。Prevoty以前は、BBC Worldwideでテクノロジーディレクターを務めました。イノベーションと技術分野で豊富な実績と専門知識を有し、Gravity、MySpace、NASA Jet Propulsion Labでは、セキュリティ、データ、テクノロジー、エンジニアリングの各チームを率いる役職を歴任しました。 AIと機械学習の分野で15年以上の経験を持ち、モデルのトレーニング、AIを活用したアルゴリズムによる製品強化、AIアーキテクチャの設計と実装に携わってきました。 Babson Collegeでコンピューターサイエンスの理学士号を取得しています。
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