現在、組織はこれまで以上に多くの環境にアプリケーションとAPIを分散しています。F5のState of Application Strategy(SOAS)レポートの回答者の3分の1以上が、オンプレミスのデータセンター、複数のクラウド、エッジを含む少なくとも6つの環境でアプリケーションをホストしています。
しかし、このアプローチによって環境は極めて複雑になり、組織やITチームはビジネスで求められるスピードで業務を遂行できなくなっています。F5では、この増大する複雑性を「Ball of Fire」と呼んでいます。

今日の企業は、分散化が進む環境全体で急増するアプリとAPIの管理に追われ、複雑に絡み合う「Ball of Fire」という現実に直面しています。
ハイブリッド・マルチクラウド環境の課題
現在、ITチームには、増え続ける環境に分散し、拡大の一途をたどる多数のAPIで接続された数百ものアプリケーションを管理することが求められています。ハイブリッド、マルチクラウド環境は、柔軟性やレジリエンスを高め、高度なテクノロジーを利用しやすくする一方で、効率性とセキュリティの両面で持続困難な状況を生み出す可能性もあります。
- サイロ化した環境:場当たり的に構築されたハイブリッド、マルチクラウドのIT環境では、組織は複数の環境に重複するコアサービスを導入する必要があります。このように複数の環境にまたがって拡大したエコシステムでは、異種環境間の運用に必要な手作業の多さや、分断された運用の中で生じるサイロ化が重なり、ITチームのプロセスが非効率になっています。その結果、こうしたインフラストラクチャの運用コストが増加します。
- 拡大する攻撃対象領域: ハイブリッド、マルチクラウド環境の複雑性が増すことで、セキュリティ侵害、データ損失、規制違反のリスクが高まります。組織は複数のセキュリティポリシーとアクセス制御を管理する必要があり、潜在的な脆弱性の増加につながります。企業が拡大するエコシステム全体で運用するモダンアプリケーションが増えるにつれ、アプリケーションレイヤーのセキュリティ確保も大幅に難しくなっています。これは、新たに形成された接続網によって、サイバー犯罪者が狙う攻撃対象領域が拡大したためです。実際、2024年第1四半期にF5 Distributed Cloud Servicesが緩和した攻撃全体の81%がAPIを標的としていました。アプリがサイバー犯罪の入り口となる中、悪意のある攻撃者はAPIをその鍵として捉える傾向を強めています。
- 可視性の欠如:制御、ログ、ツールの違いにより環境全体の可視性が制限され、トラブルシューティングやインシデント対応が困難になります。また、環境全体にわたってアプリケーションとAPIを保護し、最適化するために必要なインサイトを得ることも難しくなります。
AIが複雑化を加速
AIの台頭により、この問題はさらに深刻化しています。2023年から2024年にかけて、AIを活用したビジネス施策に取り組む企業の数は40%増加しました。AIの企業業務への統合が進むにつれ、現在の分散環境はさらに拡大し、AI駆動型の新たなアプリが大量に登場するとともに、それを上回る数のAPIが生み出されることになります。
従来、組織はアプリ開発ライフサイクル全体を通じてAPIを監視、保護、管理するために、個別のツールを使用してきました。しかし、AIが主導する未来において、このアプローチを持続することはできません。F5のお客さまによるAPIゲートウェイの導入率が上昇していること、すなわち2019年の35%に対し、2024年には95%となっていることは、包括的なAPIセキュリティソリューションへの移行がすでに始まっていることを示しています。
単一プラットフォームによるアプローチ
F5は、お客さまの現状に即した支援を提供することで、将来の課題に阻まれることなく、ハイブリッド・マルチクラウド環境のメリットを今すぐ享受できるようにすることが重要だと考えています。組織がハイブリッド・マルチクラウド環境全体ですべてのアプリとAPIを保護、配信、最適化できるよう支援することで、拡大し続けるBall of Fireへの対処を可能にします。
現在、多くのお客さまが過剰な数のポイントソリューションに依存しています。インフラストラクチャ環境ごとに、異なるソリューションやベンダーを利用している場合もあります。その結果、管理コンソールが複数に増えるだけでなく、異なる環境全体に一貫したポリシーを適用できなくなります。
ますます複雑化する環境を簡素化するには、単一のプラットフォームを通じて提供される、業界最高水準の機能を統合した包括的なスイートが企業に必要です。
単一プラットフォームのアプローチにより、セキュリティ偵察とペネトレーションテストを自動化できるため、企業やITチームはアプリケーションとAPIの脆弱性を特定し、対処できます。また、すべての環境にわたって一貫した可視性を確保しながら、管理を一元化し、統一されたポリシーを適用できます。これにより、セキュリティをより適切に管理できるだけでなく、運用を簡素化し、運用コストを削減できます。
火の玉を消し止める
ハイブリッド・マルチクラウドは、企業とその顧客が求める卓越したデジタル体験を提供するための鍵です。しかし、こうした複雑な環境は、運用の複雑さ、コスト、リスクを大幅に増大させます。
組織は、分散化が進む今日の環境全体で、すべてのアプリとAPIの配信、セキュリティ確保、最適化を担う統合プラットフォームを活用することで、ビジネスの足かせとなる複雑さを大幅に軽減できます。
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